デンキチの木片小魚物語3

Sprout Lures の製作記録と喜怒哀楽日記

【22’サクラマス Preparation #04】仕上げに向けてラストスパート!

 いよいよ、師走の気配が漂ってきました。

 振り返るには未だ早いのですが、昨春以降の混沌とした時間を思う時、2021年公私に渡る様々な出来事が、とても稀有であったと実感するのです。

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 今年は予想以上に慌ただしい時を過ごしました。

 それが故に、自身のスケジュールや希望・期待が消失してしまったことも少なくはなかったのですが、そうした場面に際しても悲観的にはならなかったし、ストレスを溜めることもありませんでした。

 むしろ「有り難いなぁ…。」と感じることが多かったと。その時々の流れに身を任せるのも悪くないですね(しみじみ)。

 人間、

 かの Led Zeppelin も歌ってますよ…。

 Good Times , Bad Times と(微笑)。

 と云うわけで、此度は日々の所感と、終盤を迎えたサクラマス用ミノー如意櫻(にょいざくら:MD化)の製作模様を綴って参りましょう。

 お時間の許す方はご一読下さいませ。

 

とある力士の繊細な趣味

 つい先日の事です。

 某国営放送のTV番組で、立浪部屋力士空海(あくあ:茨城県東茨城郡大洗町出身/前頭16枚目)が出演しておりまして…。

 決まり手としては珍しい「掛け投げ」というダイナミックな技を持つ幕内力士の彼が、実は自動車整備士を目指していたという事実を知りました。

 しかし、体格が良すぎたことで、車の下にもぐれない、エンジンルームに太い腕を入れることができない…等の理由により、その道を断念したとの事。

 ガタイの良い力士ならではの理由に思わず笑ってしまいました。

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日本相撲協会HPより拝借

 そんな自身の挫折史を面白おかしく語る関取の顔を見ていたら、こちらが勇気を貰いましたよ。ユーモア悲哀の情を解する素敵な関取ですね(感心)。

 現在、相撲道に邁進する関取趣味は、レジンアクセサリーを作ることだそうです。巨漢の力士には似つかわしい趣味の様にも思われますが、関取曰く「集中できるのがいい。」とのこと。

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  昨年はこんなことも(朝日新聞デジタルより)

 この一言が、私の琴線に触れましたよ。思わず「ここにも 手仕事の妙 を知る同志がいた!」と口走ってしまいました(微笑)。

 注目すべき力士が増えました。

 今後の飛躍を期待しております!

仕上げに向けてラストスパート!

 といった具合に、様々な方面からの彩り豊かな刺激を受けながら、自身の手仕事もまた醸成されていくという感慨に耽っております(微笑)。

 こんな不肖デンキチ小父ではありますが、自らが経験した、または挑戦しようとしている「手仕事の魅力」について、今後とも伝えていきたいと考える次第です。

 それでは本編へ参りましょうか(低頭)。

1:まずは鱗の塗装から

 先だっての記事で、Trouper(渓流用ミノー)のウロコ塗装について触れましたが、この如意櫻(90㎜)も同じ道程を辿っております。

 因みに、此度は10月24日からの作業記録となります(汗)。

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 去る記事(下リンク先)でも記した通り、此度は2タイプ(ウェイト違い)作っているので、重いモデル(3本)を通常のウロコ模様とし、軽いモデル(2本:1本失敗)をランダムな柄に仕立てました。

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 ウェイトの方は、双方とも順調に増えておりまして…。

 ・重い方: 9.3gから 11.2g(目標12g)

 ・軽い方: 7.1gから 8.9g(目標10g)

 リップを装着すれば、目標値前後に至ると思います。

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2:塗装の合間にアイの準備

 ウロコ塗装(+色止め+コーティング)が終えると、いよいよ仕上げ塗装に入るわけですが、 その間隙を縫って済ませておくべき工程があります。

 それがドーム・アイの製作ですね。

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 こいつも目・肩・腰に響く作業ですな。

 ほぼほぼ棟方志功ばり」で作業してますから(汗笑)。

 必ず使うパーツでもあるので、一度に作り溜めておいても良いのですが、この作業に対するスタミナが欠如しているため、一度に作ったとしても、正味2ロット分(1ダース)が限度といったところでしょうか。

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3:いつの間にか塗装終了

 とまぁ、そんなこんなの種々雑多な作業を間に挟みながら時は過ぎていき、そして何時の間にか仕上げ塗装が終わっていたという……(汗笑)。

 それにしても、クリア系のチャートカラーは、発色の程度を掴むのが難しいですね。特に広い面積に塗布すると、仕上がりの良否が露骨に出ますな(涙)。

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 此度は、確認しておきたいことがあって、チャート縛り塗装しました。その辺の経緯は機会を改めて綴ろうと思います。

4:神妙な開眼式

 リップ装着を前にした厳かな儀式といえば、この開眼式が挙げられるでしょう。

 この開眼式を済ませると、一気に完成が近づくような気がしますね。故にか、絶対に失敗したくないという思いが湧いてくるのです(笑)。

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 老眼に悩む様になってから、各工程の中で作業要領変化させてきました。もっとも、そうしないと精度が出せないし、集中力が持たないのですね(苦笑)。

 このアイに関わる作業要領も少しだけ変えました。

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 造作を施した顔アルミを貼る段階で、アイを配置する場所に、予め目印を貼っておくのも変化の一つです。そうすることで、ポンチを使ってを抜く時の場所深さ目安にしています。

 この変更により、ブランクにを穿つ時のプレッシャーが軽減しました。

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 で…下準備(孔あけ)が終わったらドーム・アイ投入です。

 曲がりなりにも立体的なアイですから、私の場合は、ブランクに載せる・貼るというよりもむしろ、しっかりと入れ込むような感覚で納めています。

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 片面のアイを入れ終わると深呼吸ひとつ。こういう傾向の作業をしていると、しばしば無酸素運動していることに気付きますね(要酸素)。

 そして、もう片面へと歩みを進めるわけです。

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 とまぁ、地道な作業を続けて参りましたが……。

 此度も「捕食・威嚇される側の顔」になってくれたように思います。

 11月11日現在、トップコーティングを終えて、長い養生期間(別名:放置プレイ)に入っております。リップの装着は、11月20日以降になるかなぁ。

 その間、リップの準備に精を出そうと思います(汗笑)。