【九月の釣り/R3:転なき結の巻】考えさせられた道場での釣り
去る9月30日、そそくさと最終釣行を済ませてきました。
ホームリバーで遡上鱒の姿を追った6月14日を最後に釣りをしていなかった私。実に3カ月以上も間を空けてしまったことになります(汗笑)。
そんな具合ですから、禁漁間際に及んで過分な期待なんぞを胸に抱くまでもなく、釣果は外道止まりというお決まりの顛末に…。
よって、釣行録として完結し得るための要素は皆無(悲報)。
さわさりながら、最終釣行で感じた悲喜交々について、心の襞をめくるようにボソボソと綴って参りたいと思います。
お時間の許す方はお付き合い下さい(低頭)。
考えさせられた道場での釣り
1:〆を道場にした理由
本稿が、過日更新した「釣行速報10」を一読するだけで足りるような釣行録になることは必然としか言いようがありません。
故に、総括編を綴ることに一抹の羞恥を覚えている私。
さりとて、こんな禁漁直前の飛び込み釣行でありながらも、何某かの目標めいた意識だけはありました。
それは「五月の釣り」でも触れておりました。
然るに、駄目で元々を覚悟しつつも「なんとか、横浮ミノーのBallestaで釣りたい!」という淡き思いだけを携えて道場に向かうことに決めたのです。
がしかし、禁漁日の前日かつ夕刻の小一時間で、私と鱒の間に存在する全ての与条件が整うことの方が稀有なわけでして…(苦笑)。
2:今シーズンの道場をとりまく状況
まず最初に、道場とその周辺の状況を振り返っておきましょう。
数年来から続く、ダム右岸側の道路整備や橋の検査・修繕といった作業が、いよいよ本格的に動き出した感を強く感じましたね。
また、春先以降の貯水位も近年では珍しい変化を見せていたし、秋季にしては水位が高かったと思います。
かつ、6月以降の気温が高かったことが影響したのか、水質や水底の状態が好ましくないと感じました。(これは近年になって更に顕著になりました。)
3:コロナ渦の傾向?
また、シーズン通してSUPを楽しむ人々(集団)の割合が急増してたと感じています。これもコロナ渦ゆえの一傾向かもしれませんね(微笑)。
特に今シーズンは、こうした影響を大いに受けてしまいました。
9月初旬〜中旬までの間で、隙間を絞り出して作った釣行機会(4回)を逸したのは、何を隠そうこのデンキチ小父(苦笑)。(平日の昼間に訪れるも、釣りが出来ない状態で竿を出さずに帰ることが続いた。)
そんな理由もあって、9月の釣りは最終釣行の1回となってしまったと。自分のスケジュールと釣り座の都合を合わせることが難しかったですね(微笑)。
まぁ、仮に釣りができたとしても、去る5月の釣行の折には、こんな場面(下リンク)もありましたからね…。後味が悪い釣りほど嫌なものはありません。
同じ水辺の愉しみと云えども、ジャンルが微妙に異なるアクティビティーとの共存は、端境期を越えるまでが大変ですよね。
いずれにしたって、遊漁券を購入している身、かつ隙間時間の釣行で釣り座を選べない身とすれば、憤懣やるかたない思いが湧いてくるわけですが…。
まぁ〜「水辺はみんなの場所」ですからね(微笑)。
私も齢五十を越えた人間ですので、よもや恨み辛みはありませんが、来シーズンは、釣行エネルギーのベクトルと分配を再検討する必要がありそうです。
4:水源域で遊ぶということ
こうした状況に加えて、懸念を強く覚えるのは、数年前と比較してゴミ(陸地・水底問わず)が明らかに増えていることです。
そして、お約束的なマナーを破る・失念する方々の存在です。こればかりは故意ではない場合も少なくないので困りものですよね…(自戒)。
その一例として顕著になってきたのは、道路と水辺を隔てる鉄柵の開閉部が開けっ放しといった状態を目にすることが増えたことでしょうか。
鉄柵ったって、専用の柵ではなくてワイヤーメッシュの流用ですからね。その柵の出入り口にあたる継ぎ合わせ部分を電気コードで縛るだけなのですが…。
楽しんだ後は、疲れて面倒臭くなっちゃうのかなぁ…。
こうした明文化されていないローカル・ルールやマナーは、それとなくその場の現況やローカルの所作を感じ取って先達に習うという意識・姿勢が必要なのでしょう。
そうした意識・姿勢の醸成が見られない間は、荒んだ状態が続くのかもしれません。これも人の世の必要経費だと捉えるべきなのでしょうか?
また、今シーズンは、SAPにBBQセットを載せて漕ぎ出し、ダム奥の陸地に上陸して調理・飲食を楽しんでいる集団を確認しました。
後始末も心配ですが、普通に熊が出没しますからね。ここがアラスカのデナリNPなら、拳銃を所持したレンジャーに激熱のお灸を据えられますよ。
なるほど、水辺に似つかわしいゴミが増えた理由が分かろうものです。
こうした節操のない状況を鑑みるに、自然のお目こぼしで遊ばせてもらっているという感覚がないとしか思えないわけで…。
何しろ、当ダムは仙台市民の水瓶ですから…。自戒を込めて「水源に対する配慮」を心掛けたいと思います。
5:で…釣りの方は?
さてと…話を本筋に戻しましょう(低頭)。
道場に到着して直ぐに、写真を撮影する間も惜しんで釣りを開始しました。(日没まで時間がなかったので。)
この日は、目視の範囲で「魚の生命感」を感じることができました。
岸際には雑魚の幼魚が群れていたし、ダムの本流(川だった頃の流れがあったと思われる辺り)では、雑魚(鯉・鮒など)のモジリが湧いていました。
でも、銀鱗が回ってくるような雰囲気ではなかったなぁ…。
釣りを始めて直ぐに、期待の新人Ballestaで30弱の小バスが釣れましたが、残り僅かな先行きに光明を感じることはありませんでした(苦笑)。
その後、定番のウグイを連発(失笑)。
そしてタイムアップ間際に、鉄板ミノーFlechaにチェンジするも、無反応のままシーズン最後の道場にお別れをば…(涙)。
と云うことで、今シーズンの道場参詣において確証を得たことがあるとすれば、「横浮ミノーBallestaに魚は反応する。」と云うことのみ…と(爆)。
まぁ、それはそれで収穫だった…としておきましょう。
九月の釣り「転なき結の釣り」雑感
「21’シーズンの釣り」を反芻するのは今暫く先のことになりますが…。
シーズン後半(6月以降)の貧弱極まる鱒釣りだけを抽出すれば、「転」らしき場面展開がないまま「結」に至ってしまったという印象は否めません。
もっとも、別な言い方をすれば、悩ましくも狂おしい「承の釣り」が今後も続くといった方が相応しいかもしれないですね。
されど、人知の及ばぬ対象に出会うために経験する五里霧中・右往左往・七転八倒・紆余曲折といった模索を強いられる感覚を堪能できる(それは云わば、釣りが持つ魅力のひとつでもあるわけですが)と思えば「火もまた涼し」と(微笑)。
と云うことで、来シーズンのスケジュールを今から決めることは難しいですが、釣りのスタイルが大きく変わることはないでしょう。
それは至極「シンプルな試み」です。
「いるのか いないのか 分からない魚」そして「遡上しているのか いないのか 分からない魚」を自作ルアーで釣る。それもなるべく大きな魚を…。
この「ささやかな冒険」をコツコツと続けていく所存です。