【禁漁期のメンテナンス #01/R3:初動の巻】心を込めて洗いまくる!
ここ数日、仙台の天気は芳しくありません。
湿気寒くて、冬の訪れが間近に迫っていることを否応なしに突き付けられている様な気がして、ほんの少しだけ憂鬱になってます(苦笑)。
こんな悪天になる前……去る10月2日(土)の朝。
これ以上寒くなって、怠け者根性が芽生えてくる前に、鱒釣り道具のメンテナンスを済ませてしまうことにしました。
と云うことで、此度はメンテナンスの初動の様子を綴ってみようと思います。どうかお時間の許す方はお付き合いくださいませ。
※エキップの皆様には「釈迦に説法」ですのでご容赦を。
心を込めて洗いまくる!
道具は、自分が嗜むアクティビティーにとって必要不可欠な物であると同時に、自分の能力を補い、そして楽しみを拡張させてくれる、云わば大切なパートナーですよね。
だからこそ、大切に扱い、愛情を注ぐのが普通だと思います。
でも、道具が活躍する場面を思い返してみると、道具の基本性能を越えた能力を要求してしまったり、老朽劣化を促進させるような使い方をしてしまったりすることもあるわけですよね…少なからず。(いわゆる酷使って奴。)
だからこそ、メンテナンスは欠かせないと。
因みに、私がオフ期に入って最初に着手するメンテナンスの項目は「洗浄・洗濯」です。まぁ、当たり前っちゃぁ当たり前ですな(呆笑)。
でも、この洗浄・洗濯…。
「洗って乾かすだけ」では済まないですよね。
道具の状態をしっかり確認することができる機会にもなるので、汚れを落とすこと以上に、道具の状態を観察・確認すること注力しています。
1:開口一番は ウェーダーを!
悲しいかな…ウェーダーほど限定的かつ特化した役割を担いながらも、ぞんざいな扱いを受けやすいポジションに属している道具はないかもしれません(苦笑)。
釣行を終えるというと、車の傍で厄介者を脱ぎ捨てるかの如く扱い、そしてトランクの中に拉致監禁の態で放置プレイですから…(呆笑)。
まぁ、かく云う私とて、釣行後の余裕の程度や釣行間隔を鑑みて「外へ出して干す」くらいはしますけど、そう頻繁に洗うことはしません。
因みに、今シーズンは2回(今回も含む)だけ洗いましたよ。※小まめに洗濯されている御仁には、賛辞の拍手を贈りませう。
と云うことで、本題に入っていきましょう。
そもそものところ、モノがモノなので洗濯機を使って洗うわけにはいかないですよね。っと云うことで、戦場ならぬ洗浄の舞台は屋外になります。
※奥方の合意が得られるなら浴室もアリ。
さてと、水を使う洗い物には、受け皿的な役割を果たす道具が必要ですよね。何しろ、アウターの中では大物の部類に入るウェーダーが相手ですから。
ドリフのコントで使われるようなブリキのタライでもあればベストなんでしょうけど、フルオートの洗濯機が席捲しているこの時代に、大きなブリキのタライを持っているご家庭は希少というもの(微笑)。
※ある意味、おしゃれですけど。
と云うことで、大きなブリキのタライの代用品として、樹脂製の衣装ケースを使う方も少なくないと思われます。
※再三ながらバスタブもアリ。奥方が許すなら…。
私の場合は、空いている衣装ケースがないので、厚手のビニール袋(70L:釣った魚を入れるために準備したもの。)を使っています。
「ビニール袋じゃ洗い辛いのでは?」とお感じの方もいらっしゃると思いますが、私の主たる目的は「漬け置き」にありますので問題ありません。
用意したビニール袋の中に、主役のウェーダーや脇役のクロロプレン生地のソックスなどを詰め込んだら、屋外水栓からダクダクと水を注入。
そして、適量の洗剤を薄めた水溶液をビニール袋の中に投入して、袋内の空気をある程度抜いてから、袋の口を縛りつけると…。
これで作業は一旦終了です。
※リッチ・アングラーの方は専用洗剤をお使いあれ。
で、ですよ…。こんな画像を見せられて「漬け置きとあらば、温水の方が良いのでは?」とお思いの方がおられても何ら不思議はありません。
それ、正解 です!
しかし、こんな雑務に過分なエネルギーを供する必要はないのです。
私たちには「太陽」という名のエネルギーがあります。そのために、晴れの日を選んだのですから、経費0円の熱源を使わない手はありません。
晴天(外気温にも因るけれど)であれば、陽当たりの良い場所へ放置しておくと30〜60分程度で、ビニール袋の中の水は生温かくなるはずです。
太陽って…素晴らしいですね(微笑)。
でもって、放置(漬け置き)している間に、時々ビニール袋を揺すったり、外側から揉んだりしていれば、汚れが落ちやすくなるというわけです。
映画「風立ちぬ」の中で、主人公 二郎 の盟友 本庄 が言い放った「時速3キロで2日かかりさ。恐るべき後進性だよ。」というセリフを絵に描いたような方法ですが、あながち悪い方法ではないと思います(微笑)。
2:次は「足回り」のチェック!
ウェーダーを漬け置きしている間を使ってメンテナンスするアイテムは、今シーズン新調したウェーディングシューズ(パズの旧モデル)です。
今シーズンは、先年の倍となる釣行回数(10回)となりましたが、いずれも短時間釣行だし、特に止水(道場)に関してはシューズを酷使するような使い方をしていないので、そんなに傷んでいないはずだと思い込んでいました。
がしかし「事実は小説より奇なり」でしたね(苦笑)。
つま先を被うラバー部分に剥がれが散見されました。また、シューズ先端部のソールとフェルトの間に淡い剥離が見られ、砂利や塵が詰まっていました。
他にも、3回目の釣行時に「アレ?!」と云うような破損箇所を確認していました。それが、ベロ根元の縫い目の破れ(下写真)ですね。
原因として真っ先に思い浮かぶのは、ウェーダーの裾に設けられたフックですよね。でも、私はこんな先端には掛けないんですよね…(困惑)。
ただ…思い当たる節がないわけでもない…というか…。
ご存知の通り、私は釣行時に写真を撮影します。それも、風景や魚だけではなく、河原の花や虫などもしゃがんで撮影することが少なくないのですね。
そうした際に、靴を屈曲させてしゃがむことが多いことから、前述のゴムの剥がれやベロの破れ・ほつれに繋がっているのかもしれないと…。
でも…まぁ…根本的な原因は違うような気もしますが(苦笑)。
ともあれ、サイズ感・足型のフィット感は最高だし、使い勝手は悪くなかったので、この辺の老朽劣化事象については、後日修繕風景を交えながらレビュー記事でも綴ってみようと考えています。
とまぁ、そんなこんなでメンテナンスをしていると、様々な情報が得られますよね。
例えば、中敷きの痛み(上写真)の左右差もそう。
完全に右足に体重が載っていることが分かりますね。
足回りの道具には、歩行時の癖や利き足などによる違いが顕著に出るので、自身の健康や経年による体調の変化などに関連付けて捉える必要がありそうですね。
私も齢五十なんで(微笑)。
3:主役・脇役 どれも大切な道具たち
さぁ、先を急ぎましょう。
と云うことで、お次はロッド、リール、ランディングネット、その他ツール(ペンチやメジャー等々)の洗浄ですね。
ロッド&リールと云えば、タックルの中でも主役ですからね。これらの道具が無ければルアーフィッシングは成立しないも同然。
特に、私の愛竿(TSS・SLT)は古い(Yガイド)ので、洗浄する際にはガイドの状態を確認することが常になっています。※竿に負けじとリールも古い。
ガイドリングが傷付いていたために、ラインが高切れ(特にPEライン)したのでは目も当てられませんからね。
常日頃から気に掛けている部分ではありますが、シーズン終了時には殊更に老眼のまなこを見開いてチェックするように心掛けています(微笑)。
※サクラ用のロッド SMITH/TILF-88は、追波川の最終釣行時にメンテナンスして押入に格納済みです。
4:再び ウェーダーを
そんなこんなで、漬け置き開始から凡そ50分が経過しました。
さすれば「ビニールをオープン!」と参りましょう。
ビニール袋の中の微温湯は、相当に濁っていましたした。
太陽熱による微温湯効果は絶大だった模様(笑)。
そうしたら、お次は「すすぎ洗い」ですね。
ウェーダーに残った洗剤を流し落とすように、そしてしつこい汚れを落とすように、ブラシを掛けながら揉み洗いしていきます。
そして、洗い終えたウェーダーを干せば終了!
…って、本来なら 陰干しが正解 なんですよね。
でも、当日の朝の天気予報で「秋晴れは明日まで」と云ってましたからね…。そもそも、古より「女心と秋の空」なんて言いますし(微笑)。
晴れ間を最大限に活かすというわけですな。
ここは紫外線を敵視するのではなく、紫外線の効能(殺菌力)に重きをおくことにしましょう。まぁ、屁理屈にすぎませんけどね(苦笑)。
R3 メンテ雑感
とまぁ、こんな感じでメンテナンスの初動は終わりました。
勿論、フィッシング・ベストも洗濯済みです。
因みに、ウェーダーとウェーディングシューズ、スパイクブーツ等は、予定通り晴天が続いた翌日も天日干ししました。
特にウェーダーは、表と裏側からしっかり乾燥させたので、カビが湧いたり、嫌な臭いが染み付いたりすることはないはずです。
しかしながら、メンテナンスはまだまだ続きます。
此度は、あくまでも初動を終えたに過ぎません。これから寒い冬の間に、傷んだ箇所を修繕することになりそうです。
これもまた冬季の余暇に彩を与えてくれるはず。今から手筈を整え、万全を期して来シーズンを迎えたいと思います(微笑)。