デンキチの木片小魚物語3

Sprout Lures の製作記録と喜怒哀楽日記

【鹿角 悶絶遊戯 外伝】シース作り・前編

 去る8月末の話になります。

 こう書くと「一週間の早さ」を痛感させられますねぇ……。

 そんな感傷はともかく、ようやく「ナイフのシース作り」着手できたという話を備忘録にしたためるべくPCの前に座した次第です(微笑)。

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 ちなみに、本作作り手「私」ではありません。

 寄る年波の影響から様々な障壁(余暇の目減りによる趣味の断捨離・眼精疲労・老眼・腰痛・肩こり等々)を受容れざるえなくなったから「趣味のレザー部門」完全に移譲された次男坊です。(経緯は下リンクにて)

 という事で、晩夏の数日間の模様を綴って参りましょう。

 

次男坊のシース作り・前編

 外伝主人公でもある次男坊ですが…。

 全国各地…いや、全世界の子ども達と同様に、コロナ過の煽りを受けまくっておりまして、夏休み明け始業からリモート授業とあいなりました(苦笑)。 

 そんな先行き不透明な状況ではありましたが、逆に考えれば登校(往復2.5時間程度)時間分の猶予ができるわけですからね…。これは小さくないと。

 ってなわけで、この時間を有効活用しようと次男坊に提案。

 何しろ、夏休み期間中は双方の予定が合わず、やれた事と云えば、彼が考えたデザイン試作モデルチェックしたり、材料揃えるので精一杯…。

 加えて、此度は「切った〜貼った〜縫った〜のレベル」から一段ステージを上げた手法伝授したかったので、ある程度まとまった時間が欲しかったわけで…。

 まぁ「そもそもの話」になりますがね…。

 小学校の中・高学年を過ぎると、親父と息子の時間減る一方ですからねぇ…。互いの予定が合わないってのは、普通っちゃぁ普通なんですよね。

 ともあれ、こんな紆余曲折を経て、私たちの「ちぐはぐ親子コラボレーション」は始まったのでした(微笑)。

1:型枠を作る

 時は、8月27日夕刻

 リモート授業を終えた次男坊が、製作の狼煙をあげました!

 まずは、手持ちのシナ合板(T=30㎜)の端材を使って型作り

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 冒頭に記した通り、親父の目論見「レザーを型に合わせて伸ばす技術」伝授するという点にあるので、まずは「レザーよりも先に木型」というわけです。

 次男坊は、中学校の美術で「レザーに水分を含ませて変形させる」という方法を経験していましたが、それはあくまでも稚拙な方法に過ぎません。

 こうした簡便的偶然性に頼る手法(それはそれで面白い)で表現できることは限られますし、やがては物足りなくなりますから…(微笑)。

 故に、今回はステージを上げて「自分が考えた形に持っていく方法」を伝えておきたいと考えたわけです。

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 電動糸鋸の振動音が黄昏時の住宅街に響く中、活性を上げた蚊の襲来にもめげず、分厚い合板格闘する次男坊……。

 時々、糸鋸の刃が切れてビクついてましたね(笑)。

 一方、私は屋外水栓で砥石の面直しをしながら、四苦八苦している次男坊の背中を眺めておりましたよ(微笑)。

 という事で、この日は木型の切り出しのみで終了と。

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 そして、29日の夜完成した木型を見せてくれました。

 けれど、仕上がり(上写真)がお世辞にも良いとは言えなかったので「もしかしたら、木型の不陸がレザーにでてしまうかもよ。」とだけ伝えましたた。

 まぁ、先々の結果を断定的に教えてしまうのは芳しくないですし、ならば失敗も成功も自分で堪能してもらうのが望ましいはずですからね(微笑)。

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 大切なのは「結果(仕上がり)を見た自分がどう感じるか。」です。

 その時の感じ方によって、自分自身が「ハードルを低く設定して満足する人間」なのか、はたまた「そうでない人間」なのかが分かるはず。

 そうした試行錯誤自問自答を通して、客観的な視点自身を測る物差しを作り上げていって欲しいものです。

2:皮を伸ばす

 そして翌30日

 この日、レザー木型にはめる予定にしていた次男坊は、昼休み(リモート授業なので在宅)の時間を使い、所定の寸法にカットしておいたレザーを水に浸していました。

 此度のシース製作にあっては、この工程が前半の核心部

 そんなこともあって、作業の前に「起こり得ることは?」と問いました。

 すると彼は「先端部の皺だろうね。」と答えたので、「じゃぁ、どうやって解消する?」と再び問うと、「縫製に影響が出ない位の切り込みを入れて逃がすかなぁ。」と応じてきたので、とりあえずGOサインを出しました。

 無策のまま作業を進めようとしていないことが分かったので安堵しました。これで失敗したとしても、何某かの収穫は得られると確信しましたね(微笑)。 

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 そして、中一日を空けた9月3日

 とりあえず、レザーがつきました(安堵)。

 懸念していた、木型の粗さが若干出てしまいました。こうした結果もまた、彼にとって良質な反省材料になったと思います(微笑)。

 やっぱり「同じやるなら丁寧に!」なんですよね。初期工程(前段取り・下地作り)の妥協は、必ず仕上がりの悪さとして露呈してくるのです。

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 また、課題に挙げていた先端部の皺は、想定していたよりも小さく収まりました。これから練度を上げていけば、更に良くなるでしょう。

 次男坊には、この仕上がりを鑑みて、今一度デザイン・設計を見直し、必要に応じて型紙に手を加えるように進言しておきました。

 レザー裁断するまでにやることは沢山あります。

 そうした時間の中で、作業の要領は勿論、材料を無駄にしない姿勢材料や道具を合理的に活用する習慣が身に付けば幸いです(微笑)。