デンキチの木片小魚物語3

Sprout Lures の製作記録と喜怒哀楽日記

【22’サクラマス Preparation #12】貼って 貼って 貼りまくる!

 年が明けて随分と日が経ちましたね…。

 相も変わらず、コロナ過という悪条件が継続している中、ロケットを打ち上げて喜んでいる国もあれば、隣国に詰め寄って威嚇している国々もあると…。

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 更には、平和の祭典に一番似つかわしくない国で、平和の祭典が開催されているという矛盾皮肉を見せつけられるに至り、さしものデンキチ小父「混沌ここに極まれり!」と心の中で呟いておった次第です。  

 

貼って 貼って 貼りまくる!

 此度は、装飾の工程にあって、バリエーションのみならず難易度も様々な「貼る」という作業にフォーカスして綴って参りたいと思います。

 お時間の許す方はお付き合い下さいね。

1:アワビシートを貼る!

 自家製 鋳造スプーン下地調整を終えたのが1月19日

 明けて1月20日から装飾を開始することにしました。

 まずは、裏面アワビ・シート貼りから。

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 市販のアワビ・シート容易に貼れるのが利点ですよね。

 勿論、螺鈿に使うような貝板を自ら加工して貼るのとは比較するまでもありませんが、薄いアルミホイルを貼るのと比べても難易度は低いはず…。

 さわさりながら、対象のフォルム次第難易度が微妙に変化します。

 その一例として拙作を挙げれば…。

 カップを深く設定している厳光(げんこう:モチーフは持国天)は、シートの貼り方に留意しないと仕上りが悪くなります。

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 と云った感じですが、何事もコツが分かれば問題なし(笑)。

 今となっては手に馴染んだ作業ですから、雑にならない程度の手早さ(これ重要)で貼り終え、間髪入れずに表面処理を施して一旦終了と。

 そして、養生を挟みながら下地を調整していくわけです。

 いずれにしても「下地あっての仕上げ」ですから…。それなりの完成度を目指すなら手は抜けません(自戒)。

2:装飾を貼る!

 そして1月27日

 この日は、細かい装飾に着手しました。

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 聖観音をモチーフにしている慈光(じこう)には、白毫(びゃくごう:仏像のおでこにある突起で、渦を巻いた白い毛とされる。)を設え、前出の厳光の頭部には緑色のシェル(余り材)を飾り付けました。

 白毫は、とても小さいので接着に不安を覚えますが、昨シーズンの実釣では剥がれずに済んだので、今シーズンも同じ方法で貼り付けてみました。

3:金箔を貼る!

 明けて1月28日

 満を持して箔貼りの作業に挑みました。

 この作業だけは、心が落ち着いていないと手掛けられないので、諸事万事を終わらせてから着手しています(笑)。※邪魔が入らない夜半がベスト。 

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 兼ねてから愛用してきた純金箔4号色が不足することが分かっていたので、此度は洋金箔にも活躍してもらうことにしました。

 ※洋金箔は、金箔と謳いながらも実は亜鉛で出来ているなので、使用感が全く異なります。前出の純金箔と比較して脆い印象があります。

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 で…当の箔貼りですよね(微笑)。

 一瞥して分かる通り、この鋳造スプーンは、凹凸が多くエッジが立っている部分があるので、首尾よく一発で貼れることはありません(技量不足)。

 でも、回を重ねる毎に成長はしているんですよね…。それが淡〜く分かるので、少しだけ嬉しかったり(小さな幸せ)。

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貼りたてホヤホヤ

 それから、今回は掟破り的な冒険をしてみました。

 箔貼り専用接着剤(保存に難あり・高価)を止めて、平素から使っている某マテリアルを活用してみたのです。これは正直怖かった(苦笑)。

 勿論、デメリットもありましたが、塗布の程度オープンタイム配慮すれば対応できることが分かったので、今後も試していこうと考えています。

4:ウレタンコーティング!

 そして、1月31日からトップコーティングを開始!

 ここまでくると、緊張から解放されます(笑)。

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 と云っても、を用いたので、万事がいつも通りというわけではありません。金箔が確実に定着したのを確認する必要があります。 

 加えて、の中には溶剤系の塗料に弱いタイプの箔もあるので(変色・剥離等の懸念有)、最初の砂吹きは勿論のこと、吹いてから暫くの間は観察を要します。

 改めて養生重要性を感じます。養生ってのは、ただ放置しているだけではなく、観察を伴う時間なので、自身の蓄積にもなりますから(重要)。

 という事で、アシ付を挟みながら都合3回のコーティング(膜厚充分)をもって仕上がりと致しました。

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 さてと…これからいよいよサクラマス釣りの準備に取り掛かることになると思いますが、ワレット入りするルアーのセレクトは、如意櫻の完成(残すはリップの装着)を待つことになりそうです。

 それまでの期間で、不足気味のアイテムを補充したり、タックルのチェックをしたりしながら過ごしていこうと考えています。

私的読書史:2月上半期

 どんなに慌ただしくても、昼食後就寝前のひと時を読書に費やしています。仕事で外へ出ている時の待機時間(調整時間)もそんな感じですね。

 ってなわけで、2月上半期のリストは以下の通り。

  • 殺牛・殺馬の民俗学(先月から引き続き)
  • 江戸東京の噂話
  • 奉納百景
  • 魚と人をめぐる文化史

 と云った具合の4冊です。

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 早速「魚と人をめぐる文化史」斜め読みしてみたのですが、なかなかどうして芳ばしいと。これは後々購入した方が良さそうですね(直感)。

 本書(筆者)の土台・背景が、九州地方筑後川界隈)にあるため、地域限定の文化史・資料としての色合いが強いものの、彼の地から遠く離れた東北地方に暮らす私にとっては非常に興味深いと…。

 九州地方川漁と云えば、山窩(サンカ:少人数集団で山間地や水辺を移動して暮らした漂白民を指す言葉)の存在が想起されます。

 本書「私の期待する領域」まで話が及ぶか否かは分からないにせよ、未知の知見に出会えそうなので、今から読了するのを楽しみにしています。

混沌と脅威を生む為政者へ

 最後の〆括り冒頭の話に戻る仕儀をお許し下さい。

 2022年になって以降、たて続けに物騒なニュースを耳にする今日この頃。既に、日本もガッツリと巻き込まれているようで…。

 世界で散見される諍いの多くは、宗教・人種(部族)イデオロギーのみならず、水やエネルギー問題(利権)まで絡んでいるので、即効性のある対策を講じることができないのは、これまでの歴史が証明しています。

  こうした解消し難い混沌脅威を生んでいる元凶へ、名曲「War Pigs進呈するといった、ささやかな皮肉的趣向です(寂笑)。

 今はただ、悲劇の連鎖を続けることに躊躇がない為政者の愚行によって、不測の事態に陥っている「普通の人々」に、一日も早く平穏な日々が訪れんことを願うばかり。

 あぁ〜2022年ってどうなるんだろう…(溜息)。